2018年4月19日木曜日

畳胴4 前後胴接続~完成

前回、骨牌金(かるたがね)縫い付けという畳胴製作最大の難所を見事突破したので、完成まではあと少し!

楽しみだぜふっふぅ~!!


…はい。

サクサク行きましょうねサクサク←


まず脇腹を留める引合緒(ひきあわせのお)を取り付けます。



前胴から二本の紐を出し、



後ろ胴には輪を取り付けます(もう少し大きくてもよかったかも)。

これは前胴から一本紐をとり後ろ胴の輪にかけて、再び前胴のもう一本の紐と結ぶことで胴を締めることができます。


次は肩上(わたがみ)。

肩上自体は後ろ胴にくっついているので、これも前胴と紐でつなげます。



本当はコートのボタンみたいな部品でつなげるのですが、舞台衣装用なので長さの調整がしやすいように脇腹同様二本の紐と輪で留めることにしました。


これにて完成!



テッテレー!

いやぁ、ここまで(主に骨牌金縫い付けが)長かった…

これまで作ってきた鎧と比べるとだいぶ見た目が違いますが、畳胴も特有の趣があっていいですな!


せっかくなので着てみた。



なかなかいいサイズ感なんじゃないのー?

これで籠手とすね当てを付ければ、立派な雑兵の完成だぜ!


なんといってもこの畳胴、一番の特徴は「たためる」こと。

これまでの鎧の収納スペースでおそらく5~6着は収納することができます。

雑兵装備として収納性はかなり大きなメリットなので、時間を見つけて今後も畳胴を増やしていきたいと思います。

そしていずれは若林兵団を…ふふふ…←


そんなこんなで無事畳胴が完成いたしました。

記事数のわりに作業時間は長かったですが、これもまた楽しいものです。

ここまでお付き合いありがとうございましたm(__)m

次は何作ろうかなー!



終わり。

2018年4月18日水曜日

畳胴3 骨牌金縫い付け(肩上・胴編)

前回草摺(くさずり)ができたので、今回はそれ以外の部分を作っていきます。

まずは肩上(わたがみ)から!

いつもなら肩上パーツを胴とは別に作って紐で前後の胴とつなぐのですが、今回の畳胴では肩上が後ろ胴と一体となっているためこれも骨牌金を縫い付けるだけです。



これはなかなからくちん。


さて、いよいよ胴を作っていきます…!

最初に骨牌金の数も少なくセンターも取りやすい前胴から。



センターを合わせて、そこから左右に広げていきます。

ちなみにいつもの鎧では胸板(むねいた)という別パーツを付ける前胴上部は、長方形の骨牌金では形が合わないので胸板用の骨牌金を作りました。


あとはただひたすら縫い付けて、



縫い付けて、



前胴終了!

いやぁ、長かった…

しかしまだ半分あるのよね←


ということで後ろ胴も作ります。

まず前胴と同じようにセンターを決め



左右に広げていきます。



うおー!

骨牌金縫い付け終了!!

画像では全く伝わらないと思いますが、本当に途中この作業をいつまで続ければいいのかと何度自問したことか…

しかし!

できればいいのだぁ!!


ということで前後胴の骨牌金縫い付けが無事終了しました。

しかしこのままではまだ装備できないので、次回最後の仕上げをしたいと思います。

ではまたっ!



続く。



2018年4月17日火曜日

畳胴2 骨牌金縫い付け(草摺編)

前回は布パーツを作るところからウレタンの板パーツに合皮を貼るところまでやりました。



まず今回はこれを骨牌金(かるたがね)というさらに小さい板パーツにしていきます。

接着剤は乾燥しましたがこのままでは使えないので、まずははみ出した合皮を切り取ります。



この時に、作った段階で多少大きさにばらつきが出ていたものも修正します。

これで最終的な骨牌金の大きさをすべてそろえることが出来ます。



なかなか美しい合皮のテカリですが、これをさらに小さい骨牌金に切り分けていきます。



スパッ!!

とまぁこんな感じに全部で130枚くらいの小さい骨牌金を作りました。

これでパーツはほぼそろったので、2記事目にして組み立て作業に入っていきたいと思います!

組み立てといっても下地となる布パーツにひたすらこの骨牌金を縫い付けていく作業なのですが…


とりあえず草摺(くさずり)から!



まず角を決めて



一枚ぶん縫い付けます。

ちなみに後で測ったら骨牌金一枚縫い付けるのに約10分かかっているので、この草摺だけで80分(1時間20分)かかってることになります。

いやこれもなかなかハードな作業だぜ…(笑)


なんて愚痴っててもしょうがないのでサクッと二枚目ー



そして三枚目!



これで背中側の草摺が出来ました。

同じ作業をもう一周やって前側も



草摺完成!

計算上この縫い付けだけですでに8時間かかっていることに…

いつも思うけど自分のこのモチベーションはいったいどこから来るのだろう←


ともあれ、前後の草摺ができたのでちょっと鎧っぽくはなってきたかな!

後の作業も基本的にやることは同じですが、今回はここまで。


続く。



2018年4月16日月曜日

畳胴1 布パーツ~ウレタン合皮貼り

今回からまた新たな挑戦、畳胴(たたみどう)を作っていきたいと思います!


広い意味で畳胴とは「たためる鎧」のことなので形状が何種類かあるのですが、今回はその中でも大河ドラマなどで雑兵がよく装備しているものを作ろうと思います。


まず、布を鎧の形に裁断。


ちょっと猫さん邪魔なんですけど…


布作業はここから写真撮り忘れてるんですが(←)、簡単に言うと前(腹側)と後ろ(背中側)にそれぞれエプロンみたいなのを作ります。

これが今回の畳胴の基本となる部分なので、いつも作っている"板物"の鎧よりも大まかな形がはっきりするのがかなり早いです(それ以外の作業がめちゃ長いのですが)


布ができたら今度は板パーツを作ります。

畳胴の構成要素は大きく分けてこの布と板パーツだけなので、作業としては今までで一番簡単かもしれませんね。


3mm厚のウレタンを切り出します。

ウレタン切り始めると鎧作ってる感が出てくる←

もともと丸めて保存してあったものなので板自体に丸い癖がついてしまっています。

このままでは使えないので、熱を加えて平らにします。


左側が熱加工後です。

んでこのウレタンに合皮を貼っていきます。


まず合皮のほうにGボンドを二度塗り。

今回は板を固めにしたいのでG17を使います。



ウレタンのほうにも塗り塗り



Gボンドを塗ると少し丸くなりますが、あとで乾燥すればまた平らに戻ります。

ただし貼るときに無理に合皮を伸ばして貼ったりしてしまうと、乾燥した時に合皮の戻ろうとする力に負けて逆に反ってしまうので注意が必要です。


さて、G17は完全に乾燥すると接着力がなくなるのでさっさと合皮を貼りましょう。



こんな感じ!

次の工程までに完全に乾燥させるので、今回はここまでー


続く。